こんにちはユアサ矯正歯科の湯浅です。透明で目立ちにくく、取り外しができる「アライナー矯正（マウスピース矯正）」は、手軽で快適な矯正法として人気です。
「アライナー矯正なら、歯を抜かずにできますか？」というご質問もよくいただきますが、実は症例によっては抜歯が必要になることもあります。
今回は、アライナー矯正と抜歯の関係について、わかりやすく解説します。
なぜ抜歯が必要になるのか？
矯正治療で抜歯を行う理由は、主に以下の2つです。
- スペースの確保
歯が大きくて顎に収まりきらない場合、歯を並べるスペースを作るために抜歯が必要になります。 - 口元のバランス調整
歯を全体的に後方へ下げたい場合（出っ歯や口元の突出感が強い場合など）、抜歯によってそのスペースを作ります。
アライナー矯正で抜歯治療はできるの？
最近のマウスピース矯正は、設計技術や素材の進化により、抜歯症例にも対応可能となってきました。例えば「前歯の突出感を改善したい」「口元を下げたい」という審美的な希望がある場合にも、マウスピースで治療できることがあります。
ただし、以下の点に注意が必要です。
難易度が高くなるケースも
・抜歯後のスペースを閉じる動き（前後的な歯の移動）が多い場合
・奥歯の固定源（アンカー）の確保が難しい場合
こういったケースでは、マウスピース単独では十分なコントロールが難しいこともあります。
アライナー矯正での抜歯治療が向いているケース
・軽〜中程度の前突（出っ歯）
・歯のサイズと顎の大きさに大きな不調和がある場合
・口元を下げたいという審美的な希望がある方
ただし、骨格性の問題や大きなズレがある場合は、ワイヤー矯正の方が確実な仕上がりにつながることがあります。
アライナー矯正で抜歯治療を行う際の注意点
① 治療計画が複雑になる
抜歯後のスペースを計画通りに閉じるためには、精密な設計と分析が必要です。
② 自己管理がより重要
1日20〜22時間以上の装着が必要で、サボると計画通りに歯が動かなくなります。
③ 装着の適合性がカギ
歯の動きが大きい抜歯症例では アライナーのフィット感や装着の正確さが仕上がりに直結します。
④ 必要に応じてワイヤーとの併用も
症例によっては、一時的に部分的なワイヤー矯正を併用することもあります（「ハイブリッド矯正」と呼ばれます）。
まとめ
アライナー矯正でも抜歯が必要になることがあります。
とくに以下のような場合に検討されます：
・歯を並べるスペースが足りない
・出っ歯・口元の突出感を改善したい
抜歯が必要な場合でも、マウスピースでの治療は可能です。
ただし以下の点に注意しましょう：
・計画が複雑になるため、精密な設計が重要
・自己管理（装着時間など）が治療成功のカギ
・適合性やアライナーの精度が結果に直結
・症例によっては部分的にワイヤーを併用する「ハイブリッド矯正」になることも
当院では、アライナー矯正・ワイヤー矯正ともに多数の症例実績があります。抜歯の必要性や治療法の違いについても、しっかりご説明いたします。
気になる方は、まずは無料カウンセリングでご相談ください！
