Medical assistance 診療内容

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矯正治療について

  • 歯並び・噛みあわせが整うことで歯が長持ちする

    歯列矯正の治療で歯並びが良くなると、ブラッシングも効率的に綺麗にすることができ、虫歯の予防に効果的です。歯並びが悪いと食べ物が歯と歯の間に挟まりやすくブラッシングもしにくいため、むし歯になるリスクが高まります。また、きちんと噛めることによって歯根膜が適度に刺激でき、歯周病の予防にもなります。

  • 顔立ちが整う

    歯並びが乱れていると噛みやすい歯ばかりを使って噛むようになり、よく使う側の筋肉が発達するので、お顔が左右で違う場合があります。歯並びを正常に戻すと、顔の輪郭の左右のずれも徐々に適正な状態に戻り以前よりも整った顔立ちになります。

  • コンプレックスが解消される

    歯並びが悪く、そのせいで外見にコンプレックスがある方は多いです。
    矯正治療は見た目の変化によって「歯を見せて笑えるようになった」「自分に自信がもてるようになった」など、気持ちにまで変化が生まれます。

矯正は大人になってからでも遅くありません。

矯正治療は子供のためのものと思ってあきらめていませんか?
大人になってから歯並びを気にして当院の受診を受ける患者様も数多くいらっしゃいます。

  • 01

    時間がなくて通う暇がない方

  • 02

    一部のみを治したい方(部分矯正)

  • 03

    歯をいれるためのスペースをつくりたい
    またはスペースを閉じたい方

患者様によって治し方はさまざまです。
近年の技術の進歩により、矯正治療に年齢は関係なくなりました。
治療を開始する際には、患者様の歯ならび、かみ合わせの状態や希望される治療方法、 費用、スケジュール等をしっかり把握して治療計画を立てます。

初診時の矯正カウンセリングでは現在の歯ならび、かみ合わせの状態、治療方法、治療期間、費用などの目安について説明させていただきます。

 
  • 歯の移動について

    歯は噛む方向である上下の力には強いのですが、ブラケットとワイヤーで力をかける方向、つまり左右や前後の力にはあまり強くない性質があります。歯に一方向の力を加えると、片方の歯根膜はつぶれ、反対側が伸ばされます。すると潰された方の歯槽骨は少しずつ破壊されてゆき、反対に伸びた側では隙間を埋めるように歯槽骨が増加し、歯の根の状態をバランスよく保とうと作用します。

    そのため歯に左右前後から弱い力をかけ続けると、歯はその方向へ徐々に動かすことができるのです。矯正治療では、歯が持つこの生体メカニズムを利用して歯を動かしているのです。

治療の流れ

  • 1.歯並び相談(矯正カウンセリング)

    初診時の相談・カウンセリングでは矯正治療の必要性や適切な矯正治療の開始時期、予測される矯正装置・治療方法、治療期間及び費用の概略について説明を受けます。
    未成年の方は、保護者の方とお越しください。

    時間の目安:30~60分程度

    時計
  • 2.精密検査・診査

    診断に必要な歯の型の採取や、口腔内の3Dスキャニング、お顔やお口の中の写真、パノラマレントゲン写真、頭部X線規格写真(セファロレントゲン)を撮影、口腔内の診査など、診断・治療計画をたてるために必要な検査を実施します。

    時間の目安:30~45分程度

    時計
  • 3.矯正治療計画のご説明

    検査結果をもとに、矯正医により診断と、あなたにあった矯正治療計画の詳細や治療費などについて、詳しい説明をうけます。治療方法や装置のメリットやデメリット、治療期間や費用の違いなどについてよくご自身で確認して、納得した治療方法を選択しましょう。

    時間の目安:30~60分程度

    時計
  • 4.カリエスリスク検査と歯みがき指導

    矯正装置を装着する前に、現在のお口のなかの環境がむし歯になりやすいのかどうかということを調べるため、唾液を採取して検査を行います。環境が悪い状態で、矯正装置を装着した場合、むし歯になるリスクも増大してしまいます。むし歯のリスクをさげるためにも普段の歯みがきが大切になりますので、検査結果をもとに歯みがき指導を行います。

    時間の目安:30分程度

    時計
  • 5.矯正装置の装着・矯正治療開始

    いよいよ矯正装置を装着し、歯を正しい位置に移動させていきます。一般的な矯正では、4~6週間に1回のぺースで来院していただき調整を行います。治療の段階や方法によって、通院頻度は異なります。
    通院頻度の目安...4~6週間に1回だいたい月1回ペースですが、治療方法や段階により変わ ります。

  • 6.矯正装置の撤去と保定装置の装着・治療後の経過観察

    矯正装置を外した後の歯は、何もしないと少しずつ元の位置にもどってしまうため、後戻りを防ぐ保定期間を設けています。動かした歯を支える骨や歯周組織が安定するまでは、保定装置(リテーナー)を装着します。治療後は通院期間の間隔をあけ経過観察します。 

    通院頻度の目安 … 3~6ヶ月に1回程度。徐々に間隔をあけます。

    時計

歯並びについて

こんな歯並びでお困りではありませんか?

歯並びが気になり矯正歯科に通うことを決めても、どれくらい費用がかかるのか、どれくらい長い期間で矯正治療を行えばいいのか等、不安や悩みが出てくるのではないでしょうか?矯正治療は歯並びによって治療法も変わってきます。まず、治療を受ける前に、自分の歯の状態が以下のどれに該当するか、お確かめください。

  • 叢生
  • 出っ歯
  • 受け口
  • 開咬
  • すきっ歯
  • 過蓋咬合
  • 叢生(乱ぐい歯・八重歯)

    歯列矯正の治療で歯並びが良くなると、ブラッシングも効率的に綺麗にすることができ、虫歯の予防に効果的です。歯並びが悪いと食べ物が歯と歯の間に挟まりやすくブラッシングもしにくいため、むし歯になるリスクが高まります。また、きちんと噛めることによって歯根膜が適度に刺激でき、歯周病の予防にもなります。

  • 叢生の原因

    原因①歯の大きさと顎の大きさのバランスが悪い

    顎に歯が生えるスペースがないと、歯が正しい方向に生えず歯と歯が重なるように生えてきてしまいます。そうして歯がデコボコに並んだり八重歯になったりします。また顎の大きさよりも永久歯のサイズが通常より大きいと、歯のスペースが確保できず歯がズレて生えてきてしまいます。

  • 原因②乳歯が適正な時期より早く生え変わった

    適正な生え変わり時期よりも早く乳歯が抜けてしまうと、その空いた隙間に奥の歯が手前に倒れながら移動してきます。その結果本来生えるべき永久歯の生えるスペースを奪ってきちんと生えることが出来なくなってしまうことがあります。

  • 出っ歯(上顎前突)

    上の歯並びが下の歯並びよりも大きく前に出た状態を言います。上アゴが前に出ている、下アゴが後ろに下がっている、上の前歯が前に傾いている歯並びです。

上顎前突の原因

  • 原因①
    指しゃぶりや爪を噛む癖がある

    指しゃぶりや爪を噛んでいると、上の前歯が前方に倒れる、もしくは下の顎が後ろに下がることで、顎の位置関係がずれていきます。永久歯に生え変わる6~7歳まで指しゃぶりの癖が抜けないようだと上顎前突になる可能性が多いです。

  • 原因②
    舌で前歯を押す癖がある

    無意識のうちに前歯の裏側を舌で触ったり押したりする方がいます。これが癖になると、舌の力で裏側から徐々に時間をかけて歯が前に移動することがあります。

  • 原因③
    骨格によるもの

    骨格が生まれつき下顎に対して上顎が大きい場合や、上顎に対し下のあごが小さい場合、顎のバランスがわるいので上顎前突になることがあります。

  • 受け口(反対咬合・下顎前突)

    下顎が上顎より前に出すぎた状態もしくは下の歯並びが上の歯並びよりも大きく前に出た状態を言います。早期に治療を始めることで、手術を回避できる可能性が高まります。場合によってはマルチブラケットを使用しないで治療できることもあります。

  • 反対咬合・下顎前突の原因

    原因①上顎の前歯が内側に傾いている

    骨格には問題がなくても、上顎の前歯が内側に下顎の前歯が外側に傾いて、歯の生える方向により受け口に見えることがあります。

  • 原因②歯並びに影響する口の癖がある

    無意識のうちに下の顎を前に突き出す癖があったり、下のあごを前に出して上下の前歯で噛もうとする癖があることがあります。この癖は特に子供によく見られます。また、口呼吸をよくする方は、口唇の閉じる力が不足した状態で舌の押し出す力が掛かるので前歯が前に倒れたり、顎が前に押し出されたりすることがあります。これらの悪習癖が原因で徐々に歯並びが変化し反対咬合・下顎前突になることがあります。

  • 原因③骨格によるもの

    骨格が生まれつき上顎に対して下顎が大きい場合や、下顎に対して上顎が小さい場合、下顎前突になることがあります。骨格が原因の場合、遺伝的な要因が考えられます。

  • 開咬

    開咬とは奥歯でしっかり噛んでも上下の歯が咬み合わず隙間が空く歯並びのことをいいます。開咬は奥歯のみで噛むことになるため、奥歯の負担が大きくなり将来的に奥歯から歯を失っていく可能性があります。

開咬の原因

  • 原因①
    舌を前に突き出す癖がある

    上下の前歯に隙間があると、歯並びがきになってつい無意識のうちに舌で触ったり押したりしがちです。それが癖になると徐々に時間をかけて歯の隙間が開いていって開咬になることがあります。

  • 原因②
    指しゃぶりの癖が続いた

    子供の頃の指しゃぶりなどが続くと、上下の前歯と前歯の間に隙間が出来てしまいます。お子様にこのような癖がある場合は、前歯の乳歯が大人の永久歯に生え変わるまえに指しゃぶりを治しておくことが大切です。

  • 原因③
    遺伝で開咬になりやすくなっている

    顎の形態は開咬に大きく関係しています。
    あごの骨が前下方に成長していくと、どうしても前歯同士が咬み合わなくなります。遺伝が要因でこのような骨格の方は、ご家族も開咬であることが多いです。

  • すきっ歯(空隙歯列)

    空隙歯列は歯と歯の間にすき間ができている状態の歯並びのことをいいます。特に前歯の真ん中に隙間がある場合は正中離開といいます。

  • 空隙歯列の原因

    原因①生まれつき歯の本数が少ない・歯のサイズが小さい

    生まれつき永久歯が本来生えるべき本数より少ない場合(欠損歯)や、歯の大きさが正常よりも小さい場合(矮小歯=わいしょうし)は、余剰にスペースが出来てしまい、すきっ歯になることがあります。

  • 原因②上唇小帯が長く下に降りてきている

    上唇小帯(じょうしんしょうたい)という前歯の真ん中から唇にかけて続くヒダが通常よりも長く、前歯歯肉の歯茎の近くまで伸びていると、真ん中の前歯に隙間ができる正中離開という歯並びになりやすいです。

  • 過蓋咬合

    過蓋咬合とは上顎の前歯と下顎の前歯の重なりの程度が大きすぎる状態をいいます。下顎の運動が制限されたり、下顎の前歯が上顎の前歯を突き上げるので、上顎前歯の傾斜(出っ歯)を引き起こす原因にもなります。

  • 過蓋咬合の原因

    原因①上顎の骨の前方成長不足による下方成長です

    咬む筋肉が強すぎる、はぎしり・くいしばりの癖がある、噛む筋肉・唇を閉じる筋肉が発達していて顎先のオトガイ筋が緊張している場合に起こるとも言われています。両手で頬杖をつく、体育すわり(三角すわり)のときに顎を乗せる、下唇を上の前歯の裏に巻き込む日常の癖も過蓋咬合に影響します。

  • 原因②奥歯を失った・奥歯の高さが足りない

    奥歯には噛み合わせでかかる力を受け止める役割があります。
    奥歯の高さが足りない、もしくは失われている場合は歯にかかる力のバランスが崩れ、前歯が負担に耐えられなくなり噛み合わせが深くなります。

大人の矯正

  • 大人の矯正

    大人になってから矯正歯科での治療を考えるお客様の中では、子供から大人へ成長し、顔の輪郭が決まってから、出っ歯や歯の隙間、歯並びに悩み相談できない......という方多いのではないでしょうか?よく矯正治療は子供の内にするもので、大人になってからだともう遅いのではないかと思われる方もいますが、実は、大人になっても歯並びを治すことはできます。子供でも大人でも、しっかり治したいと決意した時が、治療を行うベストな時期です。大人の矯正治療は、第二期治療といい、すべての歯が永久歯に交換した時期に行う治療となります。

  • よくない歯並びや咬み合わせを放置しておくと...

    良くない咬み合わせのことを不正咬合といいますが、「あごの関節がおかしい」「頭痛や 肩こりがある」といった体の不調は不正咬合によって起こる場合もあります。実際、矯正治療によって不正咬合を治療された多くの方に、これらの体の不調や症状の改善がみられた患者様もいます。
    咬み合わせが改善されると、咀嚼(そしゃく)と嚥下がスムーズになり、唾液(だえき)の分泌が活性化したり、お顔や脳への血の流れが良くなったりして、アンチエイジング効果も高いといわれています。しっかり噛めるようになり、これから続く長いライフスタイルを健康的に過ごすことを考えると、大変価値があることと言えます。

目立ちにくい矯正をしたい方へ

  • クリアブラケット

    これまでの矯正装置は、金属色の装置を付けるものが主流でしたが、最近では目立たない装置も開発されています。当院では特に審美性が気になる方が多い前歯の6本には金属製のブラケットは使用していません。透明感を重視したブラケットを装着いたしますので、様々な色・形の歯の表面に対して自然な見た目に見えます。このブラケットは「歯の表側」に装置を付けますので、裏側矯正よりも若干目立ちます。しかし、その分、裏側矯正と比べ費用が安価であることがメリットの一つです。

  • セラミックブラケット

    前歯6本と側方歯までセラミック製の白い装置を装着いたします。セラミックブラケットを希望された場合にはワイヤーも審美性の高いホワイトワイヤーとなります。ブラケットの色は歯の色に近い白色でよくなじみ、通常のブラケット比べて器具が目立ちません。セラミックの素材なので汚れによる変色や色素沈着がほとんどなく、矯正装置を清潔に保つことができます。

  • ホワイトワイヤー

    歯を移動させるためのワイヤーは金属製ですのでどうしても金属色がでてしまい矯正装置が目立つ原因となってしまいます。当院では審美性が高く、歯の色に近いホワイトワイヤーにて治療することが可能です。ワイヤーを白くすることでより矯正装置を目立ちにくくすることができます。

子供の矯正

どうして子どものうちに矯正するのか

子どもと大人の骨格の大きく違う点は、顎の成長と歯並びが完了しているかどうかです。これは矯正治療においても重要です。
大人は、顎の骨格的成長と歯並びが既に完成している状態で治療をするため、顎と歯並びの不調和の程度が大きすぎる場合は、顎(アゴ)の位置を改善する外科手術も必要になる場合があります。一方、子どもの骨格はまだ「成長段階」にありますので、その成長を適切な方向に誘導させる無理のない治療を進めることができます。さらに、一番理想とされる顎の骨格、そして歯並びを創造することが可能になります。成長力を利用できるのは子供の時期だけです。そしてその成長力が、理想的な顎の形態、歯並び、顔貌の形成に関わってきます。これが、子供のうちに治療を開始する最大のメリットです。

子どものうちに矯正するメリット

  • 1.バランスの良い歯並びになる

    歯の大きさが極端に大きく、いずれ抜歯が必要となるケースであっても、子供の時期であればあごの成長をバランスよくコントロールできますので、歯並びが悪くても矯正によりバランスよく綺麗に仕上がります。

  • 2.顎を理想的な状態にもっていくことができる

    あごの成長期において、かみ合わせが悪い状態を放置すると、将来あごの変形、ずれを悪化させ大変な状態になることがあります。それを顎の成長に合わせて適切なバランスのいい状態に改善させることが出来ます

  • 3.抜歯の可能性が減る

    子供の時期であればあごの成長力を利用することができ、永久歯に生え変わる際のスペースを獲得したり、永久歯の生え方が悪い場合には誘導することによって、あごの中に歯が並ぶように仕上げていくことが可能となります。そのため将来的な抜歯の可能性を減少させます。

  • 4.外科矯正治療をしなくて済む

    歯の生え変わりの時期に受け口や出っ歯になっている場合、そのまま放置するとあごの上下関係が悪いまま成長してしまいます。成長が止まる頃にはあごのずれが大きくなり上下の関係が悪くなり、改善するにはあごの手術を併用した外科矯正治療が必要になることがあります。一方、子どものうちに矯正治療を始めるとあごの成長を利用しかみ合わせを調節するので、バランスのとれたあごの成長を誘導でき、成長終了後における手術の必要性を下げることにつながります。

  • 5.心理的なコンプレックスから解放される

    多感な思春期に入ると、不正咬合によって歯並びや口元のコンプレックスを持つことが多くなります。人前で笑わないようになったり、周囲の心無い言葉に傷つくことも少なくありません。矯正治療を早期に行いコンプレックスを改善させることで、健全な学校生活を送れるようになります。

子ども矯正の注意点

  • 1.親御さんの協力が必要です

    矯正治療は診療所に来た時だけが治療なのではありません。お家にいるときも矯正の治療は続いています。特に患者さんが幼いときには親御さんの積極的な協力が必要不可欠です。
    一緒に治療を受けるような気持ちで励ましてあげてください。

  • 2.きちんとした歯磨きの習慣が必要です

    矯正中はデコボコした装置をつけるため、磨き残しがでることが多く、むし歯になりやすくなります。注意深く、歯磨きを丁寧に行う必要があります。

  • 3.治療期間が長くなる傾向にある

    子供の矯正治療は、ほとんどの場合、あごの骨の成長が終わるまで経過を観察する必要が あるため、全体的な矯正期間が長くなることが多いです。

矯正治療の流れ

  • 一期治療 -小児矯正-

    成長が終了する前に、あごの大きさやバランス、永久歯の生え変わり、かみ合わせに対して治療を行います。

  • 二期治療 -本格矯正-

    成長が終了した後に、歯ならび、かみ合わせの治療を行います。

子供の矯正装置例

  • 上顎前方牽引装置

    上顎前方牽引装置は100~150g程度の小さな輪ゴムを使って、上顎が前方に成長するのを促すと同時に、下顎の成長を抑える装置です。顔にフェイスマスクという装置を当て、口の中の矯正装置を輪ゴムで前方に引っ張ります。着脱可能でご自宅にいるときや寝ているときに使用する装置です。毎日12時間以上の装着時間が必要です。

    反対咬合を治療します

    反対咬合は上顎の成長がよくない場合や正常な位置よりも後ろにある場合、または下顎が通常より大きいと起こる歯並びです。上顎の成長する時期に装置をつけることにより、上顎の成長を促し歯列全体を前方へ移動させます。

  • ヘッドギア

    ヘッドギアは、300~500g程度の力で上顎が前方に成長するのを抑え、上の歯並びを後ろに動かすための装置です。上の奥歯に装着した装置とフェイスボウというワイヤーをつなぎ、頭部にかけるゴム製のバンドで引っ張ります。ご自宅にいるときや寝ているときなど、一日17時間以上使用するようにしてください。長時間使用すればするほど、しっかりと歯が動きます。上あごの成長・上奥歯の位置がコントロールできれば、永久歯列期の上顎前突の治療において抜歯をしないで治せる場合があります。

    上顎前突・出っ歯を治療します

    上顎前突は、上顎の骨が大きく成長し過ぎるため起こるケースが多く見られます。このようなケースでは、ヘッドギアを使用し、上顎の骨の成長を抑制しながら上下の顎のバランスをコントロールして治療します。

裏側矯正

  • 裏側矯正

    歯の裏側にブラケットを装着するので、別名“見えない矯正”ともいいます。通常の見た目と審美性がかわらないのが大きな特徴です。歯の表側に装着するよりも技術が伴うため、通常よりも費用はかかります。特に接客業や営業職の方など、歯並びは整えたいけれど矯正器具の見た目が気になる、という方に最適です。しかし、慣れるまで会話をする際に矯正装置に舌側が当たって発音がしにくいことがあります。最初は慣れるまでの時間が多少必要ではありますが、通常の表側につける矯正よりも、唾液分泌が内側のほうがよく洗浄されるので、むし歯ができにくいとも言われています。

  • リンガルブラケット装置

  • リンガルブラケット装置

    リンガルとは「舌側」という意味で、リンガルブラケットはその名の通り矯正装置を歯の表側ではなく裏側に付けて歯並びを矯正します。装着時は全く目立たず、非常に審美性に優れています。通常の矯正に比べて若干時間がかかるのと、発音がしにくいという欠点もあります。

    2Dリンガルブラケット装置

    2Dリンガルブラケットは、厚さは1.3mmと従来の裏側の装置よりも薄く小さな作りで、従来の裏側矯正の問題点であった違和感や話しにくさが大幅に軽減されています。ワイヤーとブラケットの摩擦が少ないセルフライゲーションシステムを利用した装置なので、歯が早く動きます。ただし、歯の複雑な移動が必要な難症例には向いていないため、基本的に軽度のケースが適応症です。

部分矯正

部分矯正

部分矯正の強みは

  • 治す期間が全体の矯正も短期間

  • 気になる部分をピンポイントで治療できる

  • コストを抑えられる場合もある

  • 裏側の装置でも治療できます

すきっ歯だけ、八重歯だけ、下の歯だけ治療したい部分的に治したい方に最適の方法です。
過去に矯正治療を受けた部分が元の歯並びに戻りつつあるという方にもおすすめです。

歯並びの状態によって、部分矯正だけでは治らない場合もあります。まずはお気軽にご相談下さい。

  • 治療期間が短い

    あくまで「部分的」に歯を動かしますので、その分、治療期間も短縮されます。本格的な矯正では数年かかるのが通常ですが、部分矯正の治療期間は数ヶ月で終了します。そのため、間近に結婚式や面接などを控えている患者様に最適です。

  • 気になる箇所をピンポイントで治療可能

    すきっ歯・八重歯など、気になる箇所だけを短期間でピンポイントに治療することができます。

  • 低コストで治療できます

    利用する装置、治療時間などが本格的な矯正と異なるため、部分矯正は低コストでの治療が可能になります。

  • 裏側の装置でも治療できます

    部分矯正でも裏側につける装置での矯正治療が可能です(ケースによって異なります)裏側矯正では他人に気づかれずに矯正治療を行うことができます。まずはご相談ください。

マウスピース矯正

マウスピース矯正

マウスピース矯正とは透明なマウスピースを口にはめ、段階的にマウスピースを交換しながら徐々に歯を移動させる治療方法です。歯の移動が大きい場合は表側・裏側矯正を併用して治療を行うこともあります。マウスピースは透明で見た目を気にすることなく治療を行うことができます。取り外し式なので、好きな時間に洗浄でき、日常生活を送る上で痛い、歯が磨きづらい等のデメリットはありません。装置の取り付けは患者様に一任されるため、装置を付ける時間が短いもしくはつけない期間があった場合は治療にかかる期間が長引く場合があります。

  • 口腔内3Dスキャナー

    当院では最新の口腔内3Dスキャナー「iTero element」を導入しています。従来の歯型どりでは,大きなトレーとシリコン印象材をお口の中に入れて数分間じっとしていなければなりませんでした.口腔内スキャナーは、従来の歯型どりに変わって、口腔内の形態を光学スキャナーで直接コンピュータに高精度な歯型を取り込むことができますので、患者さまの身体的負担を最小限に抑え快適な検査を受けて頂くことができます。マウスピース型矯正歯科装置(インビザライン)は,アメリカのアライン・テクノロジー社で作製いたしますので歯型データをアメリカに送る必要があります。従来のシリコン印象での歯型は航空便を使用しなければならず、装置の到着までに時間がかかりました。「iTero element」はスキャンしたデータをインターネットで送ることができるので、シリコン印象の場合よりも1~2週間程度も早く治療を開始することができます。

  • マウスピース型矯正歯科装置(インビザライン)

    アライナー(マウスピース)を作製する際は、治療開始時に口腔内スキャナーにて歯型データを採ります。
    インビザライン以外のシステムの場合、約2~3週間のペースで来院し、段階に歯型を採り、新しいアライナーを作製しますが、インビザラインでは初回の歯型データで全てのアライナーを作製することができます。基本的には1回歯型データを採って、3次元画像化技術とCAD/CAM技術により各ステージのアライナーをまとめて作製しお渡しします。

「インビザライン」は通院が負担になりません

インビザラインでは初回の歯型データで全てのアライナー(マウスピース)を作製することができますので、そのため来院回数を約4~6週間に1回のペースにまで減らすことができます。
また、当院では口腔内スキャナーを導入しておりますので、従来の歯型採りなどに要した時間や治療開始までの来院回数も減らすことが可能になっています。

インビザライン治療の流れ

①治療計画の作成

治療計画を作成するために、ドクターが写真・レントゲンおよびデジタルスキャンを採取します。

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②3D治療計画の作成

アライン・テクノロジー社が独自に開発した3D治療計画ソフトウェアを使用し、ドクターは患者様の治療計画を作成します。この3Dの治療計画では、予測される歯の最終位置が示されるほか、おおよその治療期間が確認できます。

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③アライナーの製造・出荷

カスタマイズされたアライナーが製造され、ドクターのクリニックに出荷されます。

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④アライナーの装着

アライナーを患者様にお渡しします。患者様は、毎日アライナーを装着していただき、1~2週間ごとに新しいアライナーに交換します。

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⑤治療経過の確認

約4-6週間ごとに通院し、インビザライン・ドクターの診察をうけていただき、治療経過を確認していきます。

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⑥治療終了

治療終了後、歯の位置を安定させるためにリテーナー(保定装置)の使用が必要となることがあります。

  • マウスピース型矯正歯科装置(アソアライナー)

    材料の弾性を矯正力として利用し、必要な部位に力を加えることで歯を移動させます。
    通常約1ヵ月に一度の間隔で歯型を採りマウスピースを製作します。1ヶ月を1サイクルとし、厚みの違う3種類(ソフト0.5mm、ミディアム0.6mm 、ハード0.8mm)のマウスピースを10日ごとに交換し矯正力をコントロールします。「インビザライン」とは違い適応症例が限定されています。「アソアライナー」は、前歯部の歯列矯正で奥歯の咬み合わせに問題がない場合と、矯正治療後の後戻りの治療の場合などに適応の装置です。

段階ごとに型取りして精度の高い治療を

マウスピース矯正は、一つのマウスピースで移動できる歯の移動量に限りがあります(最大で約1mm)。
そのため適切な位置へ歯を移動させるまでに数段階のマウスピースが必要となります。マウスピース型矯正歯科装置「アソアライナー」は、次の段階へ移行するごとに型採りが必要になります。この点は患者様のご負担になりますが、段階が上がるごとにそのとき最適な型をとることができるので誤差の少ない精度の高い治療を行うことができます。

矯正用インプラント

  • インプラント矯正

    インプラント矯正とは歯列矯正用の非常に小さなインプラント(スクリュー)を顎の骨に植立させ、歯を動かすための軸にする手法です。骨に埋め込んだインプラントを固定源にすることで歯を目標の位置まで速やかに移動でき、矯正にかかる治療時間が大幅に短縮されます。通常の矯正よりも短いスパンで治療が可能なので、結婚式や就職活動など、少しでも早く治療を終了したい方などにおすすめです。

  • 使用するスクリューについて

    一般的なインプラントは、ある程度の太さ、長さの人工歯根を埋入しますが、インプラント矯正ではアンカースクリューやミニスクリューと呼ばれるチタン製の細く小さなネジを使用します。直径は1.2~1.6mm、長さは4~8mm程で、事前に、部分麻酔をしますので、埋入時、埋入後に痛みが出ることはほとんどありません。

一般的な矯正治療との違い

一般的な治療で矯正前歯を後方へ移動させる場合では、奥歯が前方へ移動してきてしまうと前歯を十分に後方へ移動できなくなるという問題がありました。奥歯が移動しないよう、以前はヘッドギアという装置やホールディング・アーチといった非常に大きな違和感のある装置を使用していましたが、この矯正用インプラントは非常に小さく、埋入後の違和感はほとんどありません。

  • 一般的な矯正

    一般的には奥歯を固定源にして他の歯を動かします。通常のワイヤー矯正では、前歯を後方へ引っ込める際には奥歯を支えとして引っ張ります。しかしながら前歯を後方へ移動できるのと同時に奥歯は前方へ移動してしまいます。

  • インプラント矯正

    一方、強力な固定源を確保できるインプラントアンカーを利用する場合「100対0」の綱引きを可能にします。とくに上顎前突(出っ歯)の治療では効果絶大です。顎骨に稙立されたインプラントアンカーは強力な固定源です。奥歯が前方に来ることなく、前歯が効率よく動いてくれます。

非抜歯での矯正が可能になる

歯並びが悪くなる原因は、「歯が並ぶ顎のスペースが足りない」ことが主な原因です。身近な例を挙げると、3人掛けの椅子に、4人が座っている状態と同じです。どうしても綺麗に座れず、誰かが斜めに座ったり若干はみ出たりする人がでてきます。従来の矯正治療では、歯を綺麗に並べるため犬歯の隣にある第一小臼歯という歯を抜いて、その空いたスペースを利用して歯を動かしていました。抜歯を伴った矯正治療です。
ではなぜ、「インプラント矯正」を利用すると、非抜歯での治療ができる可能性が高まるのでしょうか?それは、インプラントを固定源とすることで、今まで不可能だった「後方」への移動が可能になったためです。インプラント矯正では、後方に移動させることで生まれるすき間を利用し歯を並べていく治療なのです。どちらも「歯を並べるスペースを作る」という考えのもと治療を行っていますが、抜歯なのか非抜歯なのかという違いになります。

  • 無理な非抜歯矯正は避けます

    無理な非抜歯矯正を行うと、いわゆる「出っ歯」と呼ばれている「上顎前突」になる可能性があり、口元の審美性を大きく損ねてしまうこともあります。当院では、患者さんの歯並びの状態を把握したうえで、できること・できないことを正しくお伝えすることを大切にしています。
    抜歯するかどうかの基準は、歯列の乱れの程度、上下のあごのズレの度合い、審美的基準から判断します。矯正治療の目標は、正しい噛み合わせとバランスのとれた歯並び・顔貌の獲得です。非抜歯を追求し、歯列はキレイに並んでも口元のバランスが悪くなったという事態は避けなければいけません。そのため治療法を検討した結果、やむなく治療の際に抜歯せざるを得ないケースもあります。

インプラント矯正が効果的な症例

叢生(顎に歯が並びきらず歯ならびがでこぼこ)

歯列全体を後方へ引っ張り、歯が正しく並べるよう隙間を作ります。
歯を後方へ押しやる際に、親知らずがある場合は抜歯が必要です。

開咬(奥歯を噛んだ状態で前歯が咬み合わない)

従来の方法では、通常の矯正に加え取り外しの出来るゴムや装置を並行して長期間使って頂かなければなりませんでした。
インプラント矯正では奥歯を歯茎方向に埋め込むことによって、前歯が咬む様になります。

下顎前突(受け口、下の前歯が上の前歯より出ている)

上顎前突(出っ歯、上の歯並びが下の歯並びよりも大きく前に出ている)

従来の方法では、通常の矯正に加え取り外しの出来るゴムや補助的な装置を並行して長期間使用していただかなければなりませんでした。
インプラント矯正では出ているほうの歯列全体を後方へ移動させることで、前歯の突出や反対咬合を改善します。

セルフライゲーションシステム

  • セルフライゲーションシステムとは?

    セルフライゲーションシステムとは、痛みが少なく、治療が早く移動できる矯正治療をいいます。1990年代半ばに「歯と歯根膜や歯槽骨は緩やかな力を加えた方が早く歯を移動できる」ことが解明されました。この発見を活用し、画期的な仕組みを使った矯正装置(セルフライゲーションブラケット)が開発されました。この矯正装置を用いたの歯の移動の仕組みは「ローフォース・ローフリクション」と呼ばれ、ワイヤーの張力が緩やかで装置の摩擦が少ない、画期的な歯の動きを可能にしました。このローフォース・ローフリクション・テクニックを用いた矯正方法のことを「セルフライゲーション矯正」と呼びます。

  • ローフォース・ローフリクションとは?

    ローフォース・ローフリクション(Low-force, Low-friction)は「少ない力」と「少ない摩擦」という意味です。 「ブラケットをしっかり歯に固定し、強く引っ張って歯を動かす」というそれまでの歯科矯正の常識だった概念を根底から覆した、新しい仕組みです。これにより従来の装置に比べ、痛みが軽減される、歯が動くのが速いといったメリットがあります。

    従来の装置との違い

    セルフライゲーション(self-ligation)とは「自ら結紮(けっさつ)する」という意味で、従来の矯正装置に不可欠だったワイヤーと歯を固定する結紮線やゴムを使用しないことを示しています。従来の矯正装置ではブラケットとワイヤーを固定するのに、一つずつゴムや結紮線を使用していました。これらの方法では、ワイヤーの張力が大きく、 ブラケットとワイヤーの間で摩擦がおき、痛みや治療期間の長期化の原因となっていました。

    一方セルフライゲーションシステムの場合は、ワイヤーをブラケットの間に通すだけで固定します。ワイヤーの張力は弱くてすむので、患者様の負担となっていた歯の痛みなどのストレス要因が軽減することができるのです。

歯の移動を早める理由

セルフライゲーションブラケットは、歯に移動力を加えるワイヤーを完全には固定せず「遊び」がある状態で維持します。このため歯や歯根膜、歯槽骨にかかる力はごく弱く、痛みが少ないことはお分かり頂けると思います。歯に一方向の力を加えると、片方の歯根膜はつぶれ、反対側が伸ばされます。すると潰された方の歯槽骨は少しずつ破壊されてゆき、反対に伸びた側では隙間を埋めるように歯槽骨が増加し、歯の根の状態をバランスよく保とうと作用します。緩やかな力(ローフォース)は、歯周組織の血流を妨げず、細胞への酸素の供給を遮断しないので、歯の移動に必要な歯槽骨の吸収と再生が理想的なスピードで行うことができるのです。それまでは「しっかり留め」、「大きな力を加え」、「力ずくでどんどん引っ張る」のが矯正方法の主流でした。しかし現在ではその方法では歯の周辺組織に生体が持つ以上の負荷を掛けてしまい、周辺の血流が滞って酸素供給が減り、歯槽骨や歯根膜に壊死が起こってしまうということが言われています。

外科的矯正治療

  • 外科的矯正治療とは

    外科的矯正治療では、通常の矯正治療だけでは十分に満足できる結果が得られない場合に、成長のほぼ終了する時期を待ち、矯正治療と顎の骨を移動する手術を組み合わせ、より機能的な咬合を確立します。

顎変形症について

かみ合わせの異常が、土台である顎の骨の前後方向や左右、あるいは上下方向の大きなズレ(偏移あるいは変形で生じている不正咬合を顎変形症(骨格性の下顎前突、上下前突)、開咬、顎の偏移、過蓋咬合)といいます。

外科的矯正治療は保険が適用されます

顎変形症と診断された場合、外科的矯正治療の適用となります。
当院では、顎変形症を含む厚生労働省が定める疾患に関して、保険適用で矯正治療を行うことが可能です。

外科的矯正治療の流れ

①初診カウンセリング

まずは、矯正治療の必要性や適切な開始時期、予測される矯正装置、治療期間・方法及び費用の概略について説明をさせていただきます。

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②精密検査

診断・治療計画をたてるために必要なパノラマレントゲン写真・頭部X線規格写真、お顔やお口の中の写真、歯の型を採取し、顎の機能検査などを実施します。

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③術前矯正

すべての歯にマルチブラケット装置を装着し、治療計画に基づきながら手術のための準備を行っていきます。この期間は月に1度程度来院していただき、装置の調整を行います。

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④手術

提携病院にて手術を行います。入院期間は1~2週間程度です。

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⑤術後矯正

退院後、手術で移動した顎の位置にて歯並びとかみ合わせを仕上げていきます。