【矯正治療中に注意!】ホワイトスポットって何?〜白い斑点の正体と予防法〜

こんにちは。ユアサ矯正歯科です。

矯正治療中や治療後に、「歯に白い斑点ができた」「表面が白く濁って見える」「矯正が終わったのに、前より目立つ白い部分がある…」

というご相談を受けることがあります。この白い斑点は「ホワイトスポット」と呼ばれ、初期むし歯のサインです。今回はこのホワイトスポットについて、原因や予防方法を説明します。

■ ホワイトスポットとは?

ホワイトスポットとは、歯の表面にできる白く濁った斑点や線のこと。見た目は白いのに、「初期のむし歯」と言われると驚かれる方も多いかもしれません。

これは、歯の表面のエナメル質が酸によって溶け始め、脱灰(だっかい)が起こっている状態です。この段階ではまだ穴は空いていませんが、進行すれば本格的なむし歯になることもあります。

■ 矯正中にできやすい理由

矯正治療中は、特にブラケット(ワイヤー装置)を使用している方にホワイトスポットができやすい傾向があります。歯みがきがしにくくなり、歯の表面に汚れが残りやすくなります。その結果、プラーク中の細菌が出す酸によって歯が溶けてしまうのです。また、矯正装置のまわりは唾液が届きにくく、自浄作用が働きにくいという特徴もあります。

原因は主に3つ:

1:ブラケット周りの清掃が難しい

食べかすやプラークが溜まりやすく、磨き残しが出やすくなります。

2:唾液による自浄作用が妨げられる

ブラケットが邪魔になり、自然な汚れの洗い流しが難しくなります。

3:甘いものの摂取頻度が高い

糖分がプラーク中の細菌と反応し、酸をつくり出してエナメル質を溶かします。

■ 予防のポイント

1. 正しい歯みがき

装置がついていても、丁寧に歯を1本ずつ磨くことが大切です。とくにブラケットの上下のラインは要注意!装置の周りや歯と歯ぐきの境目も意識して磨きましょう。当院では歯みがき指導も行っていますので、いつでもご相談ください。

2. フッ素の活用

フッ素入りの歯みがき粉やフッ素洗口剤は、エナメル質を強化し、脱灰を防ぎます。

3. 食習慣の見直し

間食が多かったり、甘いものを頻繁にとると、むし歯リスクが高まります。治療中は特に注意しましょう。

4. 定期的なチェックとクリーニング

定期的に通院し、クリーニングやチェックを受けることで、早期に気づいて対策がとれます。

■ 治療後に白くなってしまったら?

ホワイトスポットは軽度であれば、再石灰化によって自然に目立たなくなることもあります。

しかし、目立つ場合や気になる場合には以下のような対応が検討されます:

  • フッ素塗布や再石灰化促進剤の使用
  • ごく軽い研磨や審美的なコンポジット修復

軽度なものであれば、再石灰化によって自然に目立たなくなる場合もあります。

■ まとめ

ホワイトスポットは、矯正治療中に特に注意したいトラブルのひとつです。
予防こそが最大の対策です。せっかく整えた歯並びを、健康で美しい状態に保つためにも、毎日のケアをしっかり行いましょう。

矯正治療に関するお問合せなど、お気軽にご相談ください。

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📍相談予約 https://ssl.haisha-yoyaku.jp/x0836927/login/serviceAppoint/index?SITE_CODE=hp

監修者:湯浅 壽大
歯科医師・歯学博士(D.D.S., Ph.D.)
日本矯正歯科学会認定医|北海道矯正歯科学会・日本舌側矯正歯科学会 会員

2002年に北海道医療大学歯学部を卒業後、同大学大学院歯学研究科で専門性を深める。
2013年に開業して以来、矯正治療を専門に、噛み合わせや見た目の調和を重視した歯科治療を提供。
学会や勉強会に積極的に参加し、最新の矯正技術も取り入れて治療にあたっています。

詳しいプロフィールはこちらhttps://yuasa-orthodontics.com/about