【ガミースマイルの原因と治療法】笑うと見える歯ぐき、治療方法をご紹介

こんにちは、ユアサ矯正歯科です。
笑ったときに歯ぐきが大きく見える「ガミースマイル(gummy smile)」。

気になる方、意外と多くいらっしゃいます。

「歯並びはきれいなのに、笑顔に自信が持てない」
「写真を撮ると、いつも歯ぐきが気になる」
そんなお悩みには、原因に合わせた治療法があります。
今回は、ガミースマイルの原因と矯正を含む治療方法について、わかりやすくご紹介します。

■ガミースマイルとは

ガミースマイルとは、笑う際に歯茎が目立ってしまう状態で、ガミーフェイスとも言います

■ ガミースマイルの主な原因

原因は複数重なることが多く、以下のように分類されます 

1. 骨格(上顎の過成長)

上あごの骨が縦に長く過成長すると、笑ったときに歯ぐきが大きく見えるようになります。

2. 歯の位置・かみ合わせ

出っ歯や過蓋咬合(前歯のかみ合わせが深い状態)などがあると、歯の位置の問題で、歯ぐきが見えやすくなることがあります。

3. 唇や筋肉の動き

笑うときに上唇を大きく引き上げる癖や、唇を引っ張る筋肉の働きが強い方も、歯ぐきが目立ちやすくなります。

4. 歯ぐきの量・歯の見え方

歯が短く見える「歯冠の萌出不全(ほうしゅつふぜん)」や、歯ぐきが下がっていない状態だと、歯ぐきが多く見えてしまいます。

■ ガミースマイルの治療法

原因に応じて、以下のような治療法を組み合わせることで改善が期待できます。

◆ 矯正治療

歯の位置やかみ合わせを調整することで、ガミースマイルが目立ちにくくなるケースがあります。

◆ 歯ぐきの整形

歯ぐきを一部カットして、歯を長く見せる処置です。主に歯冠が短く見える方に適しています。

◆ 外科的治療(外科矯正・上顎の骨切り術など)

骨格的な問題が大きい場合には、外科手術を伴う矯正治療で根本的な改善を目指します。

これらのほかに、ボトックス注射により、上唇を持ち上げる筋肉に作用させて、笑っても唇が上がりすぎないようにする方法もあります。

■ 矯正治療で改善できるガミースマイルとは?

ガミースマイルの原因が、

  • 歯の位置や傾き
  • 噛み合わせ(過蓋咬合や出っ歯)
  • 軽度な上顎骨の突出 

などの場合は、外科的治療を行わなくても、矯正治療のみで目立ちにくくできる可能性があります。

■ 矯正治療による主なアプローチ

① アンカースクリューを使った「前歯の圧下」

上の前歯が下に出すぎている場合、ミニスクリュー(アンカースクリュー)を固定源として、歯を上方向に引き上げることが可能です。

▶ 効果:歯ぐきの露出量を抑える/出っ歯の改善にも有効
▶ 比較的侵襲が少ない

② 出っ歯(上顎前突)の改善

前歯が前に突出していると、唇が閉じにくくなり、笑ったときに歯ぐきが見えやすくなります。

▶ 矯正治療により前歯を後ろに下げることで、自然とガミースマイルも緩和されることがあります。

③ 過蓋咬合の改善

上下の前歯のかみ合わせが深すぎる(過蓋咬合)の場合、唇の動きに影響し、歯ぐきが目立ちやすくなります。

▶ 噛み合わせを整えることで、笑ったときのバランスが改善され、自然な口元に近づけます。

■ 保険が適用されるケース

以下のように「顎変形症」と診断され、外科矯正が必要と判断された場合には、健康保険の対象となります。

  • 上顎前突(出っ歯)や骨格的な不正咬合が著しい
  • 開咬・過蓋咬合などで、食事や発音に支障がある
  • 顎のズレにより顎関節症状がある
  • 大学病院や指定自立支援医療機関で「顎変形症」と診断され、外科矯正の必要があると判断された場合

この場合、術前・術後の矯正治療と外科手術(上顎骨の骨切り術など)が保険でカバーされます(3割負担)。

■ 保険が適用されないケース(自費診療)

以下の場合、保険は適用外(自由診療)です。

  • 審美目的でのガミースマイル改善
  • 歯ぐきの整形(クラウンレングスニング)
  • 骨格的問題がなく、筋肉や表情による歯ぐきの露出を気にしているだけの場合

この場合は、治療費は全額自己負担となります。

■ まとめ

ガミースマイルは「見た目の悩み」だけでなく、骨格やかみ合わせなど多くの要因が関係する症状です。 原因をしっかり見極めることで、自分に合った治療法を選ぶことができます。 ガミースマイルの治療は、必ずしも外科手術が必要とは限らず、矯正治療だけで改善が期待できるケースも多くありますが、当院では、必要に応じて保険適用の外科矯正にも対応しています。
「笑顔に自信を持ちたい」
「治療の方法について、まず相談してみたい」
ぜひお気軽にカウンセリングをご利用ください。