【矯正治療の結紮(けっさつ)ってなに?】ワイヤーをしっかり固定する大切なステップ

こんにちは、ユアサ矯正歯科です。
矯正治療で「ワイヤー矯正」を選んだ方は、「結紮(けっさつ)」という言葉を耳にしたことがあるかもしれません。これは、ワイヤー矯正でとても重要な工程のひとつで、歯を効率よく動かすために欠かせない作業です。今回はこの「結紮」について、できるだけわかりやすくご紹介します。

結紮とは?

結紮とは、ブラケットにワイヤーをしっかり固定する工程のことです。

歯の表面に装着したブラケットにワイヤーを通し、そのワイヤーをしっかり結びつけることで、歯に力が伝わり、歯がゆっくりと理想的な位置に動いていきます。

ワイヤーがしっかりブラケットに固定されていなければ、その力がうまく伝わりません。

きちんと結紮されていなかった場合、結果として歯の動きにズレが生じたり、治療期間が延びてしまうことがあります。また、適切な結紮は痛みや不快感を軽減し、スムーズな治療の進行にもつながります。

結紮の方法には種類があります

結紮の方法は主に次の2つに分けられます。

① メタルリガチャー(細い金属線)

細い金属線(メタルリガチャー)を使って、ワイヤーをブラケットにくくりつけます。
強固に固定できるのが特徴で、細かい調整が可能です。

メリット:

  • 力のコントロールがしやすい
  • 外れにくい

デメリット:

  • 調整時に多少の痛みを感じやすいことがある
  • 見た目がやや目立つ

② エラスティックリガチャー(透明、歯冠色、またはカラフルなゴム)

多様な色のゴム(エラスティック)を使ってワイヤーを固定します。
透明なものもあれば、見た目がポップで、色を選べる楽しさもあります。

メリット:

  • 着脱がスムーズで処置が早い
  • 色を選べて楽しめる(特にお子さんに人気)

デメリット:

  • 時間が経つと緩んでくる場合がある
  • 力のコントロールがやや弱いことも

■セルフライゲーションブラケット(結紮不要タイプ)

最近では、ゴムや針金を使わずにワイヤーを留める構造を持った「自己結紮ブラケット」も登場しています。これは結紮の必要がないブラケットで、ワイヤーを金属製のフタなどで留める構造になっています。

摩擦が少なく、歯の動きがスムーズになったり、通院頻度が減るといったメリットがあります。

特徴:

  • 摩擦が少なく、痛みが出にくいことも
  • 通院間隔がやや長く取れることがある
  • 処置が短時間ですむ

まとめ

結紮は、矯正治療で歯を正しく動かすために欠かせない大切なステップです。
使用する方法や材料にはそれぞれメリット・デメリットがあり、患者さんの状態や治療方針に応じて最適な方法を選択しています。また治療中にゴムの色を変える楽しみを味わっていただいたり、処置時の違和感をできるだけ減らすよう工夫もしています。

不安なことや気になることがあれば、いつでもお気軽にご相談ください。

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監修者:湯浅 壽大
歯科医師・歯学博士(D.D.S., Ph.D.)
日本矯正歯科学会認定医|北海道矯正歯科学会・日本舌側矯正歯科学会 会員

2002年に北海道医療大学歯学部を卒業後、同大学大学院歯学研究科で専門性を深める。
2013年に開業して以来、矯正治療を中心に、噛み合わせや見た目の調和を重視した歯科治療を提供。
学会や勉強会に積極的に参加し、最新の矯正技術を取り入れて治療にあたっています。

詳しいプロフィールはこちらhttps://yuasa-orthodontics.com/about